弾性体を導入し、日本の伝統的なシシオドシライクなシステムを作ってみた。そろそろ飽きてきた気もするが、PUMP面環境は意外にいろいろ試すのに便利だから何かと流用してしまう。今回は右側のポンプの回転数を落としているがそれはシシオドシの喜びを際立たせるための粋な演出である。
画面左上の弾性体だが、1次元的に粒子をばねで繋いだのみでは当然のことながら形状は保たれないので、梯子状に繋ぎ、2次元的な広がりをもったトポロジー構成にしてみたところ、期待どおり自らの形状を主張(記憶?)する効果が確認できた。
物体の剛性は個々の粒子間を繋ぐばね及びダンパーのパラメータ値で調整できるのであるが、クーラン条件的な制約もあり、むやみに硬いばねにすると弾性体の構成粒子に異常な振動が現れ最後は爆発してしまう。かと言って時間ステップを細かくするのは避けたい。そこで、2層梯子構造だったものを3層構造として補強してみたところ、形状全体としての剛性もあがったように見える。
どうもばねの固有振動周期の50分の1くらいのタイムステップが限界のような気がしていて、それ以上ばねをきつくしたりあるいはタイムステップ間隔を大きくしたりすると異常振動が始まり最後は爆発するのである。。この数字についてもいずれ認識を改めるかも知れないが。。ただ、振動の半径をrとする円周上の運動として考えれば一周期に移動する距離が、大体6rくらいと考えると、粒子法のクーラン条件としてよく目にする、最速の粒子が平均的長さ(をこの場合rと考えて)をトラベルする時間の0.2倍をタイムステップとしてとればよしとされる話と、オーダー的には合ってきているという噂もある。
- 作者: 越塚誠一,日本計算工学会
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