コンフィギュレーション#6の件などで、マーチングキューブズの穴問題について各種文献を調査中だ。
ところでその中で気付いたのだが、15グループを基本コンフィギュレーションとしている文献が結構見受けられる。これまでの考察により、私としては256通りある全てのコンフィギュレーションは、「15」ではなく、「14」グループに分類されたという見解なのだが、ここではひとまず気を取り直して、これまでに抽出してきた14グループの描画確認を行ってみた。
結論として言えるのは、何やらコンフィギュレーション#27の鏡像をもって、基本コンフィギュレーションの別グループとしてしまっている文献が少なからずあるようだ。というか殆どがそうだ。本家の論文にしてからがそうかも知れない。
たしかに、自身の鏡像と重ならないコンフィギュレーションは、#27だけだ。そして、鏡像対称操作を行わずに、回転・ビット反転操作のみによって重なるものどうしを同一グループとしてグルーピングを行うと、たしかに15グループに分類されることがわかる。(第2回目のコードで対象操作のところのみコメントアウトして実行すればとわかる)以下にその結果を示そう。
configurations of 15 groups. group #0: 0 255 group #1: 1 2 4 8 16 32 64 127 128 191 223 239 247 251 253 254 group #3: 3 5 10 12 17 34 48 63 68 80 95 119 136 160 175 187 192 207 221 238 243 245 250 252 group #6: 6 9 18 20 33 40 65 72 96 111 123 125 130 132 144 159 183 190 215 222 235 237 246 249 group #7: 7 11 13 14 19 21 31 35 42 47 49 50 55 59 69 76 79 81 84 87 93 112 115 117 138 140 143 162 168 171 174 176 179 186 196 200 205 206 208 213 220 224 234 236 241 242 244 248 group #15: 15 51 85 170 204 240 group #22: 22 41 73 97 104 107 109 121 134 146 148 151 158 182 214 233 group #23: 23 43 77 113 142 178 212 232 group #24: 24 36 66 126 129 189 219 231 group #25: 25 26 28 37 38 44 52 56 61 62 67 70 74 82 88 91 94 98 100 103 110 118 122 124 131 133 137 145 152 155 157 161 164 167 173 181 185 188 193 194 199 203 211 217 218 227 229 230 group #27: 27 46 53 71 92 114 141 163 184 202 209 228 group #29: 29 39 58 78 83 116 139 172 177 197 216 226 group #30: 30 45 54 57 75 86 89 99 101 106 108 120 135 147 149 154 156 166 169 180 198 201 210 225 group #60: 60 90 102 153 165 195 group #105: 105 150
いかがだろうか。鏡像対象を同一グループ視しないことで新しく現れたのは、グループ#29だ。それは、鏡像対象を同一グループ視した14通りの場合において、グループ#27に分類されていたものの一部に他ならないことが、お解り頂けるだろうか。(⇒第一回の結果)
なので、基本コンフィギュレーションが14通りあるか15通りあるかという問題は、ひとえに互いに鏡像の関係にあるコンフィギュレーションどうしを同一グループとして考えるかどうかによって生ずる違いに過ぎないということがわかった。