N88-OpenGLインタープリタ


インタープリタ的なその場の入力でOpenGL描画できてしまうシステムがあると面白いかも知れない。
その昔、(そうそれはもう20年以上も前のことだ)N88-Basicというものがあった。N88-Basicでは、プログラムとしてのみでなく、コマンドラインに描画コマンドを直接記述して、即座にその結果が画面にグラフィック描画されるという機能があった。機能があったというか、そういうものだった。例えば

 circle(319, 199), 160, 2

と打つと、座標(319,99)を中心とした、半径160ドットの円がカラーコード2の赤色で描画される。この状態で、

 paint( 319, 199 ), 4, 2

とすれば、座標(319, 99)から広げていき、カラーコード2を境界線として、カラーコード4=緑で、境界の手前側を塗りつぶす、という意味になる。冒頭の図が、その結果だ。わかるだろうか、つまり打ち込んだら即座に描画結果が表示されるのだ。
当時の私でさえこれに生産性を感じることはなかったが、暇な時に何かと色々打ち込んでは楽しんだものだった。また、店頭のPC88か何かの画面に即興で何か模様を描いてみては楽しんだりしていた。
N88-Basicのこの挙動は、とくに何に使えるというものでもなかったが、今この時代にあって、OpenGL描画が同じような感覚ででき、履歴も残して、当然結果の形状もレンダリングもキャプチャし放題となれば、その場で描画コマンドを打ち込みながらシーンを完成させていくという新しいアートのようなものができるかも知れない。それはマウスやGUIベースのモデラーなんかよりもはるかに測定的なアプローチだし、規則正しい幾何学模様の作成みたいなことだったら、こっちの方がなインタラクティブ性という意味では優れたものとなるかも知れない。
ひょっとしたらもうあるかも知れないけどなこういうの。あるいは、N88-Basicが、2010年の今、あえてついにOpenGLに対応すればよいのかも。